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子どもと家族と私とわたし

Vol.49_<子どもと私>自然の中の子育ては良いことだらけ

~ 子育てしたい町・八王子 ~

みなさん、こんにちは。

教育と子育てをもっと自由に楽しむ21世紀ママProject主宰、ふぁみりあすのあゆみんです。

 

まいぷれ八王子でコラムを書かせていただいて丸一年が経ちました!

今回から2年目の「子どもと家族とわたしと私」が始まります。皆さんが、より楽しめるような、そして子育てのヒントになるようなコラムをお届けしていきますので、これからもご愛読いただければ嬉しいです。

 

それでは早速、今日のテーマに入っていきましょう。

★本日のお話のポイントはココ

 

1. 子育てに大切な自然の3つの要素

 

2. 自然の中の子育てが大事

 

3. 自然を通して対話をしよう

1. 子育てに大切な自然の3つの要素

 

曲線とゆらぎ

都市と自然の大きな違いって何だと思いますか?

 

答えは、曲線の多さです。

都会は直線が多いですよね。自然界って、直線がほとんどないんです。公園や山に、定規を持って行ってみてください。真っすぐに見えるものも微妙に曲がっているんですよ!

自然の中にいると、心がゆったりした気持ちになるのは

自分の身体の曲線をゆだねられる空間だからなのかもしれませんね。

それだけでなく、固定されていない。

 

風が吹けば揺れるし、物が成長や時間によって膨らんだり、逆に絞んだり。そんな風に一定の定まった姿っていうのがないんですよね。

 

ゆらぎが心の余白にもつながっていく。そして、ものすごい勢いで成長している子どもたちにとっては、固定されている場よりも自分と同じように変化し続けている環境の中に身を置く方が心地よいんです。

だって人間だって自然の一部ですからね。四角い壁で囲まれた部屋の中より、風が吹けばそよぐ草花と一緒に動き回っている方が心地よいのは当たり前なんですよ。

 

変化

自然は日々変化しているし、一日の中でも変化している。その瞬間、瞬間が違う。

小さな変化、見えるものだけじゃなく、音とか、匂いとか、温度とか、そういうものが状況に合わせて変わっていく。変わることが世の中なんだって、理屈ではなくて、身体で感じ取ることっていうのがすごく大事ですね。

 

図鑑や本に書かれていることは、文字や写真の情報でしかない。本を見ても、子どもたちは感覚を働かせて想像することはできないんです。

 

行ったことのない国のガイドブックを見ても、音や匂い、温度を感じることってできないですよね。でも、一度行ったことのある国なら、写真を見るだけで五感が動き出して、その場のようすをありありと思い浮かべることができるはずです。

子どもたちも一緒で、図鑑や本に書かれていることも元になる体験がなければ知識としてためるだけ。そこには五感も感情もともなわないんです。

五感や感情が動いた体験というデータをもっていることが、想像力につながっていくんですね。

 

 

後戻りしない

毎年毎年季節は巡ってきて、芽が出て茎が伸びて葉っぱを広げて花が咲いて実を落とします。四季のサイクルは同じようにめぐっているけれど、決して後戻りはしていないんです。

 

リセットすればゼロからもう一回同じことができるゲームの世界とは全く違う。

自分の人生って日々前に進んでいるんだ、変化しているんだ、そしてもう二度とさっきの地点には立ち返れないんだっていうことを体で知っていること。

それがとても大切なこと。

 

2. 自然の中の子育てが大事

 

スマホを開けば何でも情報が手に入る時代になりました。宿題もAIが答えを教えてくれる(笑)。

これからの時代の「勉強」って、知識を覚えることではなくなっていきます。学校の授業も少しずつ変わってきています。

 

そんな時代に大切なこと、それが「自分がしか感じられない体感、体験、経験」なんですね。

画面の向こう側から教えられる知識は五感をともないません。

 

焚火は暖かい。でも近くにずっといるとほっぺたがじりじりしてきて熱くてたまらなくなってしまう。

そんなこと、本をいくら読んだって分からないですよね?

自分で火おこししてみると、思った以上に難しい!

そんな経験もやってみなくちゃ分からないですよね。

どんな風に季節が移っていくのか。

今ごろだと、風がひんやりしてきて、足元にどんぐりが転がっている。セミの鳴き声は聞こえなくなって、夜になるとシカの鳴き声がかすかに聞こえるようになる。

歩いていたら頭にどんぐりが落ちてきて「イタっ」ってなりました(笑)。

そんな小さな変化を五感を通して感じながら、自分だけの体験、感覚を育てていくこと。

 

五感が育っていくと感情もそれに伴って育っていきます。

五感も感情も「動物脳」と呼ばれる大脳辺縁系の働きです。

知識や論理力は「人間脳」、大脳新皮質の仕事です。AIが得意なのがこの人間脳の部分です。

本来、動物脳が十分に育ってから人間脳が働くのが“ 自然 ”な流れ。

おしゃべりが上手、知っていることがたくさんあるといった人間脳の部分ではなく、感覚と感情をまず大切に味わわせてあげて欲しいなと思います。

 

3. 自然を通して対話をしよう

 

都心に比べれば自然が多い八王子市ですが、とはいえ住宅街にいると都心と大きな差はありません。

週末、ちょっと西の方に足をのばして山登りをしたり、多摩川に出て生き物探しをしたりするのもいいですが、もっと身近なところで自然を感じる工夫と声かけを意識するのもおススメです。

 

 ◆ 朝起きたらお庭やベランダに一緒に出て深呼吸!

 「今日は空気がカラッとしてるね」「昨日より空が暗いね」なんて、感じたことをシェア

 「今日はどんな一日になるかな」ってこんな気持ちで過ごせたらいいねっていう感情をシェア

 

 ◆ お散歩や登園途中の自然観察

 「葉っぱが黄色くなってきてる」「昨日咲いてたお花、もうしおれてきたよ」って小さな変化をシェア

 「寒くなってきたから歩くのイヤだなぁ」「青空が気持ちいいねー」って自分が感じている気持ちをシェア

日々の暮らしの中にも自然の変化はたくさんあるんです。

こうしたやり取りを通して、子どもたちは自分の感覚や感情に目を向けられるし、それを言葉として人に伝えることを身につけていきます。

 

そして、こうした体験ががコミュニケーションの土台になっていきます。

ぜひ試してみてくださいね。

◆この記事を書いたひと


生田あゆみ

元私立高校教員

教育コーディネイター

子育てファミリーサポーター

 

 

ちゃんとしなきゃで子育てをしていたら酸欠になりました。

そういえばこの感覚、教員時代にも感じていたぞ?

おかしいな、なんでうまくいかないのかな?

そんな思いから学びを深めていくと、教育も子育ても古い価値観にとらわれて自分の感覚を置き去りにしていることが分かりました。そして、私と同じように自分を失くして子育てしている人たちがたくさんいることも知りました。

現在は、「わたし」を軸にした子育てマインドの育み方をお伝えするファミリアスと、「教育を選ぶ」をサポートし、学校選びの選択肢を増やすポータルサイト「教育移住.com」を主宰しています。

 

【関連リンク】

ふぁみりあす

教育移住.com

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