編集部の仕事に携わっていると、様々な業種の人とお会いする機会があり、お陰様で色々な出会いに恵まれています。どんな人でも真剣に話に耳を傾けてみると自分の知らなかった世界が広がり、自分とは全然関係のないと思っていたことでも、どこかで何かが自分とつながっていることに気付き、その度に人との出会いの大切さを実感します。

そんななか昨年、知人を通じて路上パフォーマーのトニーさんと出会いました。トニーさんは、路上パフォーマンスで世界中を旅しています。彼は2012年に夢だった世界一周の旅へ出ます。世界を周る充分な資金はなかったそうですが、お金が貯まるのをいつまでも待ってられず、路上パフォーマンスで資金を調達しながらの旅に出たそうです。

世界一周を達成し日本に帰国してからは、結婚式でのパフォーマンス依頼や講演の依頼を受けたり、世界一周をパフォーマンスで旅した軌跡を披露するトークライブを行ったりしています。

先日、八王子に来てくれた時に食事をご一緒する機会があったのですが、たまたま「うちでやりなよ！」と声をかけてくれたその飲食店のオーナーさんのご厚意で、次の日にそちらのお店でゲリラ的にライブをしたりしました。

お店のマスターを交えた何気ない会話からの急展開でしたが、何気ないコミュニケーションから新しい“出来事”が生まれていくことはとても爽快で、楽しい時間を過ごすことが出来ました。
デジタルなコミュニケーションツールが便利になった時代ではありますが、私が思うに、街の賑わいもこれと同じようで、フェイス・トゥ・フェイスで人と人がコミュニケーションし合い、“下町人情”のような顔の見える街になっていく事は、どこかで新しい“こと”を生み出す良い機会に繋がっている、と確信した出来事でした。さて、トニーさん今日はどこに出没しているのかな。