僕の仕事は渡産業という会社で不動産賃貸業。いわゆる大家さんを一人でしています。今は、パザパ周辺のアパートや店舗など48世帯を管理しています。

先代から引き継いで今年で15年目になりますが、ほかの業者と違うのは入居者さんからの相談やトラブル、修理なども仲介を通さずに僕が対応する「自主管理大家さん」ということですね。入居者さんからはタイムリーで困り事や相談ができて助かっていると言われますね。前から人と話すのは好きなのですが、おかげで人と触れ合う機会が多いのでコミュニケーション能力が高まりました（笑）

シンプルにいえばアパートです（笑）でもただのアパートではなく「次世代型アパート」です。プライバシースペースを確立しつつ入居者とのコミュニティも図れる。「みんなで育てるアパート」「新しい住まいの形」がメインコンセプトになっています。住居として借りてもいいし、店舗として借りてもいい。住居兼店舗としても使う事も可能なフレキシブルなアパートなんですよ。

海外では割と一般的なのですが、日本だとまだこの形は少なく珍しいですね。ましてや八王子市内で見てみると、きっと他には無いんじゃないですかね。コミュニティースペースとなっている中庭では、BBQやスクリーンを張って映画鑑賞もできますよ。

元々は、戸建て2・3戸と広場的な感じをつくろうと思っていました。でもそれだとつまらないな～と思って。何か地域の人が気軽に寄れて、店の人もお客さんも楽しめる。そんな場所を作りたかったんです。やりたいことは頭の中でイメージはあったのですが、それを形に出来る人がいなくて…。そんな時に、たまたま賃貸住宅フェアでパザパを作ってくれた設計士さんと出会って。綿密に打合せを重ねて2017年2月に完成しました。

パザパでは、整体、美容室、フォトスタジオ、フラワーブティック、産前産後ケアスペースのお店が入っています。お店を利用しなくても、中に入って頂くことができます。周りの建物と協調性がないので入りずらい印象を持たれている方が多いんですよね（笑）

最近は看板なんかも作ったりして入りやすいよう変えていっています。今は専門店が多いですが、空いている場所が2部屋あって、203号室は多目的スペースとしての利用ができます。また住居として募集もしています。101号室は飲食店のテナントを募集しているので興味のある方はぜひ！
あと、中庭にはテーブル席もあるので、ランチを持ってきて食べるのもありです。これからは公園感覚で利用できるように、ベンチも増やしていきます。

外観はヨーロッパとアメリカの雰囲気を融合した感じでつくりました。内装に関してはそれぞれのお店さん達にお任せしています。そうした方が個性も出しやすいし、自分のお店だという実感が湧いて、愛着も湧くかなと。

昔は商店街がもっと活気があったじゃないですか。それをこの場所で復活させたいですね。いろんなお店があって、住む場所があって、公園や公共施設があったりして。
でも、そのまま再現するんではなく、今のニーズに合ったような造りにしたいです。外観のインパクトはあると思うので、赤ちゃんからご年配の方まで気軽に集まってこれるきっかけの場所になってほしいです。

僕は生まれも育ちも八王子で、たぶん死ぬまで八王子だと思います。正直この街が嫌いだったこともありました。その反発心で東京の渋谷や原宿によく行っていました。そこで出会った人や経験というのは今の僕の礎になっています。何もないこの場所で創る面白さを共感できる人と一緒に何かできたら最高ですね。

不動産業だけだとつまらないので、アパレル業も展開しています。コーチジャケットやＴシャツを作りました。ヴィンテージ風のデザインで。ノベルティのような１回だけ着て終わりじゃなくて、普段でも着れるものになっています。今進めているのは、洋服ではなく、自転車です。しかもフレームや部品から作り上げるスタイルで！　出来上がったら八王子を自転車で駆け巡ってそれをインスタでアップする予定です。

このコーナーでは、「地域情報サイトまいぷれ八王子」の編集部スタッフが、八王子の街で見つけた素敵なお店や素敵な人をインタビュー形式でご紹介しています。みなさまの八王子でのライフスタイルがもっと豊かでもっと楽しくなるきっかけのひとつになれることを願っています。