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よっ!仕事人

夕焼本舗 万年屋

八王子にある和菓子の店、万年屋さんを訪れました!

2010/08/16

◇◇法政大学多摩キャンパスの学生が、八王子で活躍する“仕事人”に突撃インタビュー!◇◇
こんにちは!!法政大学2年の前田、上坂、尾崎、川口です。
今回私たちは、ゼミの活動で、八王子にある和菓子の店万年屋さんを訪れました。
八王子駅から徒歩15分くらい歩いたところにある万年屋さん。和菓子屋さんらしい素敵な店の外観です。

夕焼け本舗 万年屋を訪ねて…

学生:本日はよろしくお願いします。お店の雰囲気が素敵ですね。こちらの夕焼け本舗 万年屋は創業何年目なんですか?
 
鈴木さん:はい、よろしくお願いします。昭和26年に創業で自分の父親が始めました。
 
学生:ということは2代目ということですか。ちなみにお店の経営は家族でなさってるんですか?
 
鈴木さん:はい、忙しいときにアルバイトを雇うくらいで基本家族で経営しています。
 
学生:やっぱり忙しい時期ってありますか?


鈴木さん:そうですねえ…。昔は節句の時期だとかひな祭り、七五三は混んでましたね。でも今は時代が時代で昔ほどじゃありませんね。昔は和菓子と子供はセットみたいなものでしたからね。今はそんなものがなくなってしまって…。
 
学生:そうなんですか。ではお客さんの年齢層は年配の方が多いんですか?
 
鈴木さん:そうですね。でもたまには若い方も来てくれますよ。和菓子が好きだって言って。やっぱりそういうのは嬉しいですね。
 
学生:そういえば先日そごうの物産展にも出展されてましたよね?
 
鈴木さん:はい、出てました。あれは組合の方からお話をいただいて組合の有志で出させていただきました。反響は良かったですよ。八王子の和菓子屋さんって知ってるようで知らない人が多いので、良いPRになりました。秋頃にまた開催する予定なので出展するつもりです。

学生:この仕事を続けていて良かったことはありますか?
 
鈴木さん:お客様との会話ですね。よくお年寄りの方がしゃべりたくていらしてくれますし、こんなことはスーパーやデパートじゃできませんからね。それが商店街や街のお店の良いところなんだと思います。
 
学生:逆に一番大変なことは何でしょうか?
 
鈴木さん:お客様への対応ですね。苦情はもちろんありますし…。そしてすぐにお客様の要望に応えなければなりませんからね。でも私たちにとっても勉強になる点はたくさんあるので感謝しております。

二代目になるまで

学生:いつ頃から和菓子屋を継ぐことを考え始めたのですか?

鈴木さん:高校の進路相談の時期に進路に迷っていると、和菓子の専門学校があることを偶然知り、それがきっかけとなり継ぐことを考え始めた。きっかけは高校の時だったけど、小学校のときには、和菓子屋を継ごうと思っていたのかもしれないね。
 
 
学生:最初はこの店の味をつくるということで、大変でしたか?

鈴木さん:初めは作るというより、慣れることだね。当時は父の他にも職人さんがいたから洗い物から始まったんだよね。
和菓子作りもやり方を教えてもらうことはほとんどなかったから作っているところを見て和菓子の作り方を覚えていったんだよ。

和菓子をサブの役割で作るときには、相手が次に何をやるのかを覚えていないと作業が遅くなっちゃうから次やる作業を予想して準備するという先読みをすることで作業の流れをつかみ、仕事を覚えていった。

実際の作業場を見てみて

学生:作業場って暑いですね?
 
鈴木さん:和菓子屋さんは暑さとの戦いだね。夏は暑いから、Tシャツ2,3枚取りかえるよね。どっかの現場のおじさんと一緒だよ(笑)
 
学生:店頭で出しているお菓子は全部ここで作ってるんですか?
 
鈴木さん:うん、店頭のケースにはいっているのは全部だね。昔はこの作業場で職人さんたちがたくさん、住み込みで働いてたんだよ。
 
学生:和菓子はもっと大きな所でつくっているのかと思いました。
 
鈴木さん:たしかに狭いね・・・
でも、うちのお店は広い方だよ。もっと狭い店はたくさんあるよ。それに、広ければ広いと無駄に使っちゃうから丁度いいのかもしれないね。
 
学生:たしかにそうかもしれませんね~
 

 
万年屋名物・天狗サブレー♪
万年屋名物・天狗サブレー♪
とても素早く作業をしてます。
とても素早く作業をしてます。

季節感が味わえる和菓子

お店のウインドウには季節感のあふれる和菓子が並ぶ。取材時は6月だったのでアジサイをモチーフにした和菓子が。
見た目にも華やかな和菓子は見てる人を飽きさせない!!
学生:きれいな和菓子ですね。これは時期によって変わるんですか?

鈴木さん:和菓子屋さんは季節と行事に応じてつくるからね。一個一個型があるんだよ。
昔は成人式っていったらお返しに自分の家の型でつくった羊羹をあげたりね。
一概に和菓子っていうけど、いろんな行事で様々なんだよ。昔はだから何にでも和菓子はくっついてたの。
あんだんごやみたらしだんご、いそべ巻きなど、定番和菓子もおいしそう!(^^)!

最初からできる人なんていない!!

鈴木さん:今度、機会があったら上生でも作ってるところ見においで。(上生=上生菓子のこと。練りきり、求肥、羊羹など)
 
学生:はい。見てみたいです。
 
鈴木さん:一緒に作ったほうがおもしろいよ。上生なら誰でも作れるから。
 
学生:そうなんですか!?難しそうですけど…。
 
鈴木さん:そうでもないよ。この前中学生たちが体験しに来たんだけど、上手い子はできてたからね。
何でもそうだけど、見よう見まねで、慣れだからね。あんまり最初から器用な人はそこで終わっちゃって、伸びないんだよ。できないから努力するわけ。
 
学生:その人のセンスとかは関係ないんですか?

鈴木さん:関係ないよ。全然平気。最初からできる人はいないって。自分らもめちゃくちゃなとこから始まったんだよ。

ずっと残していきたい万年屋ならではのブランド

万年屋名物 天狗のうちわサブレー

学生:天狗のうちわはどのようにして生まれたのですか?
 
鈴木さん:自分の父が高尾山の方と親しみがあってね。それで高尾山の方と会う機会が多くなって、「高尾山の郷土銘菓をつくりたい」って話が出たんだよ。ちょうど自分が和菓子の専門学校に通い始めた時だったかな。
今までずっと和菓だったから、ちょっと洋風なサブレーみたいなのをつくりたいって言ってて。それで父と二人で共同でつくったんだよ。いろいろ試作して、粉の配合や卵の量をどうしようかとあれこれ考えてね。
鈴木さん:天狗のうちわがしおりもあるんだけど、このしおりの言葉も高尾山のその時の大僧侶さんにもらった言葉が書いてあるんだよ。だから、お墨付きを一応もらってるみたいな形にはなってるの。うちはただ勝手につくったんじゃなくて、それなりにそこに行ってちゃんとお願いをしてるんだよ。
 
学生:そういう繋がりってすごいですね。
 
鈴木さん:そういうのがあるから真剣につくれるんだよ。
学生:夢ってありますか?
 
鈴木さん:そうだねー、やっぱりこの八王子の雨紅先生の夕焼小焼けを末永く残していきたいね。自分が生きてる間もそうだけど、後々どんな形にしてもね。自分が実際に雨紅先生とあってるからね。全然知らない人とか、見たことないって人じゃないから。
最近発見された小惑星の名前をどうするか、新聞で募集がかけられてたから応募したんだよ。八王子の名前で何か残したくてね。そこで「高尾天狗」と「夕焼」が選ばれたんだよ!
 
学生:お店に出ている多くのお菓子も「夕焼」の名前がついていますしね。
 
鈴木さん:そうなんだ。「夕焼の里」っていうのがひとつのうちのブランドだからね。

【左】中村雨紅先生関連のものが飾られている
【右】惑星に「夕焼小焼け」の名前が付けられた証明書
【東京都観光みやげ品の店 夕焼本舗 万年屋】
〒192-0902 東京都八王子市上野町22-6
TEL/FAX 042-622-4119
 
2代目 鈴木 要さん
とても人が良い鈴木さんが、お母さんと二人で経営しています。楽しくインタビューさせていただきました。
童話夕焼小焼けにちなんだものや、季節の和菓子が一押しです!!
 

◆学生感想◆
普段和菓子を買ったとしても買うだけで、和菓子へのこだわりや熱意などを聞く機会というがないので今回、まいぷれで取材をさせてもらい和菓子の材料へのこだわりや天狗のうちわサブレーなどができた過程など、和菓子についていろいろな事を聞くことができ、良い経験になりました。
 
 上坂 豪
 
 
私は和菓子が大好きなので、今回このような機会で和菓子職人さんを訪ねることができて良かったです。万年屋さんの店内には色とりどりの和菓子が並んでいて、食べるだけでなく、目で見て楽しめる和菓子の魅力を感じました。また、和菓子作りには様々なこだわりがあって、やはり職人さんはかっこいいと思いました!いつか機会があったら、実際に和菓子作りを体験してみたいです。
 
 川口 琴美
 
 
普通に暮らしている中でできないことを今回できて貴重な体験になりました。味はもちろんのこと色彩も素晴らしい、和菓子がひとつひとつ手作りされて、店頭に並んでいるのがすごいと思いました。またインタビューを通して印象に残ったのが、万年屋の店主・鈴木さんの人柄です。とても愉快な方で、世間話を含めいろいろなことを細かく聞くことができ、勉強になりました。 万年屋さんありがとうございました!!
 
 前田 康平
 
 
夏は暑さの中、冬は寒さの中、毎朝早くから和菓子作りに励む和菓子職人鈴木さん。自分自身とても感銘を受けました。それに鈴木さん自身、小学校から継ぐことを考えていたかも・・・なんてかっこよすぎます(笑)。それに私たちがいつも何気なく生活している八王子には30以上の和菓子屋さんがあると知り、驚きました。 しかも和菓子屋さん同士が競い合うことなく各店舗ごとに協力し合って成り立っている点もすばらしいと思います。ほかの地域にはない八王子ならではの和菓子作りの今後の展開に期待しています。ありがとうございました。
 
 尾崎 雅志

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