今回は、八王子市小比企町にある勝田ナセンさんを訪問して、社長の奥様にお話をお聞きしました。勝田ナセンさんでは、手捺染を用いた友禅染めを行い、染料の過程はすべて職人さんによる手作業で行うという一貫製造と、そこから生まれる品質高さが特長の染め物屋さんです。

現在創業55年目（昭和38年創業）で、二代目。初代社長が八王子にある工業高校に通っていて、卒業と同時に18歳で就職し、その仕事場で営業・仕入れなどすべての業務を任されていました。数年後独立しようと思った際に、初代社長のその父が小比企の地区で駐在として働き、人々から信頼や尊敬を得た地で、「仕事をしたい」という思いから、小比企で独立しました。設備や、地下水の手配なども自分たちで一から始めたそうです。個人規模で家族で継いでおり、3代目は社長の息子が継ぐ予定だそうです。

天気や、湿度によって商品の出来具合が変わってしまうため、いろいろなことを配慮しなければならない。
跡継ぎ問題にも、不安を抱えているそうで、家族で継いでいるため、子供が継ぎたいと思わなかった場合には、後を継ぐ人がいなくなってしまうから、今息子さんが継ぐと言ってくれた時は嬉しかったそうです。
また、若者のふろしき離れにも頭を悩まされており、紙袋やビニール袋が普及する中、様々な用途をもち、たたんでコンパクトにしまって持ち運べるというメリットをふろしきを広めたいと言っていました。

創業当時から、すべての工程を一貫作業で行っているそうです。仕入れから、染め、洗い、蒸しなどをそれぞれの業者に任せずに分業は行わない形で行っています。
創業にあたって、何の製品を中心に作るかとなったときに、“みんながやっていないことをやりたい”ということで日本橋の問屋さんと相談して「ふろしき」を作ろうと決めた。たくさんの人たちに自分たちが作るふろしきを知ってもらうために、様々な工夫を行いました。
2代目の娘さんが結婚する際に、引き出物を決めるとき、「染め物屋の娘として引き出物くらいは、ふろしきを使いなさい。」と言ったそうで、実際には、結婚式に来てもらった人への記念品を包む紙袋代わりに、おしゃれなふろしきを用いた。他にも、大学の記念品や企業ともコラボレーションして、ふろしきを身近に感じてもらえるように工夫しているそうです。
「いつか、法政大学の卒業の記念品にも使ってほしいなぁ．．．。」と語っていました。

今回勝田ナセンさんに取材させていただいてたくさんのことを学び、ふろしきや染物の魅力に惹きつけられました。僕たちもふろしきをスマートに、おしゃれぬ使いこなしてふろしきの文化を僕たちの世代に伝えていければいいなと思います。今回は取材させていただきありがとうございました。

今回の勝田ナセンさんの取材を機に、初めて地域密着で働く仕事人についてお話を伺いました。親しみにある地元で、家族で会社を経営することの魅力や大変さを具体的に知ることができました。若者の染め物に対するこだわり、ふろしき離れについては、実際に自分もこだわったり、使用していない側であったから今後は意識してみたいと思いました。
今回はありがとうございました！

今回、勝田ナセンさんを取材させていただき、自分の知らない染め物の世界を見せていただきました。お話を聞いて、ふろしきがバッグｂになったり、時にはおしゃれアイテムに変身するなど、自分にとっての”ふろしきは包むもの”という考え変えさせられました。初めて、染め物ができる過程を見れて、とても良い機会になりました。
ありがとうございました！