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子どもと家族と私とわたし

Vol.63_<子どもと私> お正月遊びが育てるこころと身体

~ 伝統遊びは育ちの名サポーター ~

皆さん、こんにちは。21世紀型子育てProject主宰、ふぁみりあすのあゆみんです。

 

幼稚園、小学校は今週から3学期が始まりました。お子さんを送り出して、ホッとしているママさんもいらっしゃるんじゃないかな。お仕事ママさんは、慌ただしい日常がまたスタートですね。私も今週から本格始動でせわしない朝が始まりました。寝正月に戻りたーい!なんて、さっそく悲鳴を上げています(笑)。

 

お正月気分はすっかり抜けましたけど、古くから日本で行なわれてきたお正月遊びって実は子どもの発達にとてもいいって知ってましたか?

手指をたくさん使うし、五感も活用するし、身体もたっぷり動かします。次の週末はご家族でお正月遊びをしてみてはいかがでしょうか?

 

今週は、最近あまり見かけなくなったお正月遊びと、どんなメリットがあるのかをご紹介していきますね!

それでは、Let’s start!

 

羽根つき <観察力・推測力・瞬発力>

バドミントンに取って代わられてしまった感のある羽根つき。羽を叩く「コーン、コン」っていう音が耳に心地よいですよね。元日に羽根を突き合って厄払い・魔よけをしていたのですって。

羽根つきには、「追羽根」と「揚羽根」の2種類の遊び方があります。2人が羽根を打ち合って勝負する「追羽根」と、1人で何回羽根を突けるかを競う「揚羽根」の2つの遊び方があります。

風に流される羽根を目で追いながら着地点を予測して動くから、推測力や瞬発力が育ちます。また、空間認識力も高まりますね。

 

凧あげ <観察力・忍耐力・持久力>

 

凧あげは、今でも河川敷や広い公園でお正月に見かけることが多いですね。プラスチック製で揚げやすいものが増えたけど、昔ながらの竹ひごで作ってみると重心を考えたり、手先を細かく使う力が育ちます。

凧が高く上がるほど願い事が神さまに届くので願いが叶う、元気に育つといわれています。

 

風を読みながら、高く揚げるために何度も工夫する中で、忍耐力や持久力が培われます。また、何度も何度も走ることも持久力アップにつながりますね。

 

かるた<集中力・瞬発力・判断力>

 

お正月によく使われるのは百人一首ですが、お子さんが小さいうちは「いろはかるた」や絵合わせのようなものもいいですね。日本の古典に自然と触れることができるので、小さいうちから折に触れて遊んでいると、学校での学びも楽しめるようになりますよ。

 

札が読まれるのを集中して聞かないといけないので、集中力が育つのはもちろん、瞬時に動く瞬発力や状況を判断する力も伸ばせます。

とはいえ、大人の方が有利なので一工夫が必要です。大人は後ろ向きや遠くに座る、5秒待つなどのハンデを用意すると一緒に楽しめます。

 

福笑い<想像力・集中力・忍耐力>

 

すっかり見なくなったお正月遊びでしょうか。皆さんは遊んだ経験がありますか?

顔のパーツをバラバラにした紙を目隠しした人が並べて、顔を完成させる遊びです。思いもよらない顔が完成するので、みんなで大笑い! それが「笑う門には福来る」で福を呼ぶと考えられています。

冬休みにでかけた博物館で福笑いがありました!

 

みんなでかわりばんこに挑戦しては大笑い。

たしかに、楽しそうだなって神さまも近づきたくなりそうですね。

顔のパーツを手で触れながら「これは何だろう」と想像する力や、一つひとつを注意深く置いていく集中力や最後まで完成させる忍耐力が育まれます。

コマ回し<器用さ・協応力・バランス感覚>

 

最近は回しやすいものも増えていますね。楽しく回すにはいいのですが、昔ながらのコマは身体の感覚を伸ばすのにぴったりです。

コマは、まっすぐに立って回る姿が「物事が円滑に回る」「お金がよく回る」縁起物。お正月にコマを回して、一年の幸運を祈願していました。

 

コマのひもを巻く作業は目と手の動きが一致しないとなかなか難しいもの。手先まで感覚が行き届かせることが必要です。また、全身を使って投げるのでバランス感覚も養われます。お子さんが小さいうちは紐を巻くのは大人が手伝って楽しめるようにしましょう。

一人でコマが回せるようになるのは年長さんくらいです。

コマによっては床がへこんでしまうので、気をつけてくださいね!

それぞれの遊びで育つ力がありますが、こうした遊びを通して育つ力は他にもあります。

 

ルールを守る力

お正月遊びは簡単なルールのある遊びが多く、また多世代で集まって遊びます。その中で規律性や、社会での基本的なマナーやルールの理解を深めることができますね。

 

コミュニケーション力の発達

伝統遊びには、特有の言葉やかけ声があります。遊びを通してこれらの言葉を使うことで、言葉の理解や日本文化への親しみが深まります。また、遊びの中でのコミュニケーションを通して、自分の考えや気持ちを表現する練習にもなります。

 

手先の器用さと運動能力の向上

お正月遊びには手先を使う技巧が求められるものがたくさんあります。遊びを通してこうした力をつかることで、成長してから学習やスポーツの基礎力につながります。

 

根気と忍耐力の育成

お正月遊びは続けることで楽しみが深まります。ルールを守りながら遊び続けることで、幼児は根気強さや忍耐力を養います。

負けると怒ったり泣いたりしますが、そうした悔しさを経験することも失敗や困難を乗り越えるレジリエンスの土台になっていくので、怒らず受け止めてあげてくださいね。

 

 

楽しく遊びながら様々な力を伸ばすことがお正月遊びを松の内だけで終わらせてしまうのはもったいないですね。家族団らんの一つとして、しばらく楽しんでみてはいかがですか。

◆この記事を書いたひと


生田あゆみ

元私立高校教員

教育コーディネ-ター

21世紀型子育てプロポーザー



ちゃんとしなきゃで子育てをしていたら酸欠になりました。

そういえばこの感覚、教員時代にも感じていたぞ?

おかしいな、なんでうまくいかないのかな?

そんな思いから学びを深めていくと、教育も子育ても古い価値観にとらわれて自分の感覚を置き去りにしていることが分かりました。そして、私と同じように自分を失くして子育てしている人たちがたくさんいることも知りました。

現在は、「わたし」を軸にした21世紀型子育てマインドの育み方をお伝えするふぁみりあすと、「教育を選ぶ」をサポートし、学校選びの選択肢を増やすポータルサイト「教育移住.com」を主宰しています。


【関連リンク】

ふぁみりあす

教育移住.com

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