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子どもと家族と私とわたし

Vol.57_<家族と私>未来につなげる子育てを始めよう

 ~ 三つ子の魂は百まで? ~

みなさん、こんにちは。

21世紀型子育てProject主宰、ふぁみりあすのあゆみんです。

 

 

最近、次男と二人でことわざにハマっています。ふだんの生活ではあまり使うことがないけれど、今でも学校で勉強するんですね。昔の人たちは日常用語として使っていたのでしょうか。

 

そんなやりとりをしていたら、そう言うけれど、実際はどうなのかなぁと思うことわざがあったんです。

 

「三つ子の魂百まで」

 

皆さんは、意味をご存じですか?

私は子どものころ、「三つ子は百歳まで生きる」って覚えていて、三つ子だと長生きできるんだって信じてました(笑)。

 

「幼いころの性格は年をとっても変わらない」が正しい意味です。

はやりの生成AIに描いてもらった

「三つ子の魂百まで」

予想以上にかわいくなりました(笑)

でもね、そうなのかなぁ……と思ってしまうんですよね。

というのは、長らく高校の教員をやってきたので、「え? あの子が?!」っていうような変化をたくさん見てきたから。

人って、色んなきっかけで変わっていくんじゃないかなって思うんです。「嫌われる勇気」で日本でも名を知られるようになったアドラーは「人は死ぬ直前まで変わることができる」って言ってますしね。

 

では、三つ子の魂を成長後につなげるにはどんな子育てをしたらいいのでしょう。

そこには、「環境」「習慣」「支援」の3つの要素が必要だと、私は考えています。

 

★今日のポイント ★

1) 子どもを取り巻く環境のつくり方

2) 生活習慣のつくり方

3) 子どもの欲求に寄り添う支援

 

1) 子どもを取り巻く環境のつくり方

 

「環境」なんていうと身構えてしまうかもしれませんが、ふだんの生活の中での、子どもの好奇心や探究心を広げるきっかけ作りのことです。

たとえば、図書館でいつもとは違うジャンルの本を眺めてみるのもいいでしょう。また、週に何日か、何も予定のない日を作って、子どもがやりたいことに存分に取り組める時間を確保するのもいいかもしれません。

時間を気にしないで過ごす日は、いつもより想像力も働きますね。

子どもは熱しやすく冷めやすいですから、「今度ね」って後回しにすると、その時にはもう全然興味を持たなくなってしまうことがよくあります。「やい!」っていうものがあった時は、できるだけ子どもがやりたいタイミングで実現できるといいですね。

 

現代の子どもたちは、大人たち以上に多忙な生活を強いられています。1週間の中に、子どもが自分のペースで過ごせる時間を整えておくというのも大切なポイント。

「何もしない時間」こそが、子どもの生きる力につながります。

 

2) 生活習慣のつくり方

 

未来につなげる子育てには、健康的な生活習慣を整えることも欠かせません。食事・運動・睡眠の3つは、4歳までの習慣が一生のベースになるという調査結果があるくらい。健康な身体はもちろん、心の健康も生活習慣によって作られます。

健康食ブームに伴って、子どもの食については様々な情報が得られるようになりました。また、おうちの方の意識もずいぶん変わっているのを感じます。

一方で、運動に関しては園や学校任せのところが大きいように思います。車社会の八王子。子どもの運動量は、思っている以上に少ないということを意識して、近所のお散歩に出てみたり、お買い物ついでに公園で遊ぶ時間を作ったりして、からだを動かす時間を増やしてあげてほしいところです。

睡眠に関しては個性が大きいので、たくさん寝なければならないと必死になる前に、お子さんの睡眠のようすをよく観察してみてください。中にはショートスリーパーの子もいます。寝かしつけのストレスはお互いにとってマイナスでしかないので、お子さんのタイプを見極められるといいですね。保健師さんや保育園の先生などと相談してもいいと思います。

睡眠パターンは子どもによって違うから、寝ないからってあまり心配しないでくださいね。

落ち着きのなさ、イライラ、無気力などの、子どもの気になる言動は、生活習慣を変えるだけで改善することが分かってきています。

習慣を変えるのは、最初はちょっとエネルギーを使いますが、将来の土台作りと思ったら頑張れそうな気がしてきませんか。

 

3) 子どもの欲求に寄り添う支援

 

子どもたちはそれぞれ異なる個性やニーズを持っています。子どもが何に関心を寄せているのか、得意や苦手はどんなことかを理解して、支援することが大切です。

そんな時、私は声かけ3ステップを意識しています。

 

「どうした?」

子どもが今、どんな状況にあるかをまず確認する。大切なのは、子どもの返答を否定したり非難したりせずにいったん受け止めることです。ここで否定されたと思ったら、子どもはもう心を開いてくれません。

 

「このあと、どうしたい?」

困ったことがあるなら「手伝って」、一人がいいなら「ほっといて」。そんな言葉が出てくると思います。ただ、始めのうちは子どもたちも聞かれ慣れていないので、どうしたらいいかをすぐに言語化できない子もいます。

そんな時は、「○○で困ってる?」「一人にして欲しいのかな?」とその子の視点で要求を言葉にして確認してみるといいですね。

これを繰り返すうちに、少しずつ自分でどうしたいかを言えるようになります。これができるようになると、困った時は助けてもらえるという安心感や他者信頼を獲得できます。「協働」が核となる21世紀の働き方において、他者信頼感があることはとても大切ですね。

 

「私は何をしたらいい?」

あなたが困っているなら助けるつもりだよ。あなたを大切に思っているから支えたいよ。

そんなメッセージが最後のステップです。

子どもは、幼いころはできないことがあってもケロッとしています。でも成長するにつれて「できないのはダメなこと」という価値観を自分の中に持ち始めると、できないこと、分からないことを周りに気づかれないようにふるまうようになります。社会に出たら、できないこと、分からないだらけですよね。ましてや進化のスピード著しい近年では、分かることの方が少ないくらい。できない、分からないって言える力は、社会で不可欠になっていきます。

聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥。どんどん聞いて、助けてもらっていいんだよということを子どもたちに伝えていきましょう。

 

 

未来につなげる子育ては、子どもたちの成長に大きな影響を与える重要な役割を果たしています。日々の小さな積み重ねに心を向けてみませんか。

◆この記事を書いたひと


生田あゆみ

元私立高校教員

教育コーディネイター

子育てファミリーサポーター

 

 

ちゃんとしなきゃで子育てをしていたら酸欠になりました。

そういえばこの感覚、教員時代にも感じていたぞ?

おかしいな、なんでうまくいかないのかな?

そんな思いから学びを深めていくと、教育も子育ても古い価値観にとらわれて自分の感覚を置き去りにしていることが分かりました。そして、私と同じように自分を失くして子育てしている人たちがたくさんいることも知りました。

現在は、「わたし」を軸にした子育てマインドの育み方をお伝えするファミリアスと、「教育を選ぶ」をサポートし、学校選びの選択肢を増やすポータルサイト「教育移住.com」を主宰しています。

 

【関連リンク】

ふぁみりあす

教育移住.com

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