今回は小中学校の授業を５分短縮、
年間で計８５時間を弾力的に運用へ…各学校の裁量で自由に(https://news.yahoo.co.jp/articles/3616439d95d3495966422eadf459f868909e7749)
という記事を見つけたのでその話を。

要するに授業時間を1コマあたり5分短くして授業を行い、その分を各学校ごとに好きなことに使ってよいとする方向で変えていくことを検討するとのこと。

カリキュラムが厚くなってただでさえ教師も子供たちも大変になったのに時間を短くするなんて大丈夫なのかね？　というのが第1の疑問。
授業が終わりきらないから、ただの補習になるだけなんじゃないだろうか、特に主要5科目の。近隣の中学校では社会科の進みが遅くて模試の時に受験生が悲鳴を上げている（出題範囲を習ってないから）。時間が短くなったら理科の実験とかやりにくくなりそうだなあ。


いわゆる副教科の時間を削ることが正しいのだろうか？　というのが第2の疑問。
義務教育は子供たちにいろいろなもの見せて感じさせて将来の展望を持てるようにして然るべきなのに、図工（美術）、音楽、体育、家庭科、技術といったいわゆる勉強が嫌い、苦手な子供たちにとって楽しみだったり、救いだったりする授業が減ってしまうのは決してよいことでないように思う。
塾をやっていると、勉強（特に国語・算数・数学・英語）は嫌いだけど、副教科は好き、得意と考えている子は多いと感じる（小学生なんかは特に図工と体育は好きなんて子が多い）。


裁量を増やされたところで運用できるほど現場に余裕があるのか？　というのが第3の疑問。
学校の先生が大変なのは通えば通うほど感じる。ただでさえやらなければならないことが多いのにさらに増やされてはやりきれる気がしない。


上からお達しを出すのは楽だが、実際に動く者への負担は重い。
学力を上げることは大事だが、そもそもにおいて自分の好きなこと以外に意欲を持たない子供たちをどう育てていくのか、という方針が見えないのが一番気になる今日この頃である。