子どもと家族と私とわたし
~自分ちの芝も青かった~
皆さん、こんにちは。
家族の幸せを対話で作る、ふぁみりあすのあゆみんです。
ぴっかぴかのランドセル、真新しい制服、真っ白なシャツ、
芽吹いたばかりの新緑の木々の間を、輝く笑顔で歩く子どもたちの姿。
毎年この光景を見ると「みんなガンバレー」ってついつい心の中でエールを送ってしまいます。
海外に合わせて9月入学を、なんていう議論も耳にします。でも、さまざまな生命がいっせいに動き出すこの季節に
新しい生活が始まる日本の風習は変わらないで欲しいなぁって思いますね。
前回も新生活をテーマにコラムをお届けしましたね。
今日は、そこに書いた中でもけっこう根深い悩みになりがちな「隣の芝は青い」問題にフォーカスして「比べる私」
を深掘りしたいと思います。
お向かいの家から見たら、どっちの家の芝生も青々と見えているかもしれないですね。
「隣の芝は青い」はことわざとして知られていますよね。おもしろいことに、同じような意味のことわざがアメリカ
やヨーロッパにもあるんです。そのまま「芝」な国もあれば「リンゴ」や「「畑が豊作」なんていう表現の国も。
「芝」ってあんまり日本っぽくないと思って調べたら、このことわざはイギリスから日本に入ってきたんですって。
日本だったら何になるんでしょうね。「田んぼ」とか「倉」とかかなぁ。
ともあれ、色んな国で同じような表現があるということは、周りの人や環境の方がよく見えるのは万国共通の感情
なんですね。
いったいどうして、隣の芝は青く見えるのでしょう。
これにはいくつかの理由があります。
ひとつは、少し距離がある方がきれいに見えるからです。
富士山も 登ってみれば 岩だらけ
遠くに眺めていれば美しい富士山。あなたは登ったことありますか?
おどろくほどひたすら岩だらけで土肌の見える山道が続いています。
同じように、近くにいる家族に対してはアラが目につきやすいんですね。
そして、私たちの脳の働きにもつながることとして、目に見えるところしか見ていないということがあげられます。
目に見えていない部分を想像するにはエネルギーが要りますね。
だから、ぱっと見で「こうなんだろうな」って考えて、それをベースに判断してしまいがち。
第一印象が想像の出発点になるから、ついつい「良いところ」から考えてしまうんです。
そうなると、「あの子はよくできている」っていう一面だけを見て、「だから、あれもこれも良くできるに違い
ない」という勘違い方向へと想像の翼を広げてしまいがち。
最後にして最大の理由がコレ!
「憧れ」が「嫉妬」に負けちゃってるから!!
私たちが「いいなぁ」って思う時って、2つの出発点があります。
ひとつは「憧れ」、もう一つが「嫉妬」です。
憧れは、「こうなったらいいな」っていう未来への向上心につながっていく前向きな気持ち。
嫉妬は、「なんであの人だけ、ずるい」っていう自己否定の後ろ向きな気持ち。
子育てにおいては、この「嫉妬」が出てきやすいんですよね。
なんでかっていうと、私たちはずっと比べられる人生を歩んできてるから。学校の成績、運動会の順位、受験結果、
就職先、仕事の業績……上げれば枚挙にいとまがないほど。
そして、ほとんどの人がもっと上を目指すようにって言われてきているはず。できなければできるように、できる
ならよりよくできるように。
これって結局のところ、「今のあなたはまだまだ不十分」っていう刷り込みなんです。だから、脳の中に「周りには
自分より良くできる人がいる」っていう思考回路がインプットされちゃってる。そして、自分はできていないって
自動的に思わされちゃっているんです。本当は全然そんなことないのにね。
さいしょは字を書けるって言うだけで「すごいー!」って拍手していたのに
授業参観に行ったら、周りの子の字がきれいなのにビックリ!
帰ってから「もっと丁寧に書きなさい!」なんて言っちゃうんですよねー。
自分が、あるいは自分の子ができていないっていう大前提を無意識のうちに持っている。
これが、比べる自分を手放す第一のポイントです。
脳は自分の中の前提を肯定するための材料探しを自動的に行なっています。
だから、自分ができていないっていう前提があると、その理由となるものを現実世界の中に探し出そうとします。
「ほら、言ったとおりじゃない!」って言っているとき、実はすぐ隣には違う出来事が起こったりしています。
だけど、前提が違うことは目に入らないんですね。
だから、まず自分の中の大前提をしっかり認識してみてください。
そして、それが間違っている情報だよーっていうことを脳に上書きしてあげる。
これが2つ目のポイントになります。
思考って習慣なので、新しい習慣をクセづけてあげるイメージです。
「あの子の方が大きな声で挨拶してる。うちの子ったら……」って思った時に、自分で「ちょっと待ったー!」って
思考にストップかけてあげてください。
そして、「たしかにあの子は声が大きい。うちの子は笑顔がすてき」って、別の視点から子どもたちを見てみる。
こんな風にして、比べて自分やわが子にダメ出しする思考回路を少しずつ修正していきます。
きっと歯磨きするくらいナチュラルに相手と比べる思考が習慣化しているから、少しずつでいいんです。10回に
1回、あっ!って気がついたときに上書き、上書き。
そうやって繰り返すうちに、比べて否定することが減っていきますから。
(本当は、できるかできないかっていう視点から抜け出せるといいのですが、それはまた別の機会にお伝えしますね)
ここまでできたら3つ目のポイントが生きてきます。
さっきお伝えした「嫉妬」です。
嫉妬は現状を否定しているくせに、そこからの成長を拒否する後ろ向きな感情です。
だから、嫉妬を憧れに変えて成長の原動力にしてしまいましょう!!
「いいな」と思うことは、自分の中に可能性の芽があるということです。だって、まったく関係ないことだったら
「いいな」っていう感情は芽生えませんから。
「私は怒ってばっかりなのに、なんであの人いつも子どもに笑顔で接してるんだろう。」
そう思ったとしたら、あなたも笑顔で接することができる可能性の芽があるっていうこと!!
そう思えたら、じゃあどうやったら笑顔の時間が増やせるかなってベクトルをひっくり返せます。
2つ目のポイントでも書いた、新しい思考回路への上書きのver.2です。
「いいなー」ってうらやむ思考回路を卒業して、自分ができるようになるにはどうしたらいいかなっていう新たな
思考回路を作っていくんです。
この3つのポイントを押さえて、思考グセを上書きしていくと、だんだん自分ちの芝も青いって気がつけるように
なっていきますよ!
脳の回路をつなぎ直してあげよう!
比べるを手放そうっていうテーマでお伝えしてきましたけど、比べること自体は悪いことではないんです。それが
成長の原動力になるし、新たな視点を与えてくれることもあります。
だから、3つのポイントに取り組んでみてもまだ悩んでしまうようだったら、「比べる自分はダメ」っていう発想
自体をいったん脇に置いといてあげてください。
比べたっていいんだって、ちょっとだけ開き直る。
比べるのはダメだっていう考え方自体が自己否定になってるから、どうしてもつらくなっちゃいますよね。だから、
まずはそんな自分も受け入れる。
不思議なことに、そうやって「そんな自分もいいんだよー」って受け入れられると、するっと次のステップに進める
ようになります。
いろんな感情がわき上がる自分を認める。
比べることで嫌な気持ちになるところから抜け出せなかったら、いったん「比べたっていいじゃーん」って開き
直ってみてくださいね。
・隣の芝が青いのは万国共通の現象である!
・自分・わが子はできていないという思い込みがあることに気づこう
・比べることを成長の原動力に転換する
生田あゆみ
元私立高校教員
教育コーディネイター
子育てファミリーサポーター
ちゃんとしなきゃで子育てをしていたら酸欠になりました。
そういえばこの感覚、教員時代にも感じていたぞ?
おかしいな、なんでうまくいかないのかな?
そんな思いから学びを深めていくと、教育も子育ても古い価値観にとらわれて自分の感覚を置き去りにしていることが分かりました。そして、私と同じように自分を失くして子育てしている人たちがたくさんいることも知りました。
現在は、「わたし」を軸にした子育てマインドの育み方をお伝えするファミリアスと、「教育を選ぶ」をサポートし、学校選びの選択肢を増やすポータルサイト「教育移住.com」を主宰しています。
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