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八王子の「仕事人」図鑑 — 暖簾(のれん)の向こう側

Vol.5:nanoni(なのに)福泉 直哉

(更新)

「キツいけど、楽しい!」—— 地域の台所・市場から、食のワクワクを届ける仕事人の挑戦。

八王子の街を支えるプロの素顔に迫る連載『八王子の仕事人図鑑』。

 

第5回は、八王子総合卸売センター内にある人気カフェ『nanoni』のオーナーシェフ、福泉直哉さんです。

 

前回のチクテベーカリー北村千里さんからのご紹介で訪ねた今回。

 

取材の冒頭、「テラス席に行きませんか?」と案内されたのは、お店から歩いてすぐの北野公園。

 

また名前も「ナオ」って呼んでください。ととてもフレンドリーに対応していただきました。

 

「ここがテラス席です。お客さんにもそう案内してるんですよ」と笑う直哉さんと共に、川沿いを歩きながらお話を伺いました。

この建物のどこかにお店はあります。

迷いながら見つけてみてください。

北野公園 aka nanoniのテラスでお話を伺いました。

【原点】この道を志した、一番最初のきっかけは何ですか?

 

 

ナオさん:「20歳の秋、当時働いていたカフェで初めて自分が考えたデザートを出させてもらった時のことです。少ない給料の中からレシピ本を買い、料理教室へ通い、食べ歩きをして、全力で作ったチーズケーキ。それを食べたお客様が翌日も『美味しかったから!』と連続で来てくださったんです。 『この仕事は、最短で人を幸せにできる最高の仕事だ!』と確信したあの瞬間が、この道で生きていこうと決意した明確な原点ですね。」

 

「最短で人を幸せにできる」という情熱。

その時の衝動と喜びが、今も直哉さんの料理人としての原動力になっています。

nanoni。のテイクアウトカップ

店内

奇跡的に上り下りの電車が来て興奮しているナオさんと編集部Bの一枚。

【流儀】仕事をする上で、「これだけは絶対に譲れない」という掟(ルール)は?

 

ナオさん: 「楽しんでるかどうか。 ワクワクしているかどうか。 それは自分もですし料理もだしお客さんも。 今の自分の生活は平均13~14時間ぐらい店にいて休みの日も変わらないですが7年間毎日楽しく、ワクワクしてます。

いつも1日があっという間で、まだあれもやりたいなぁと思いながら毎日が終わっていくような感覚ですね。笑

 

学生の頃の1限~4限までの授業なんてとんでもなく長く感じていて、それでも実際5.6時間ぐらいしか勉強してないのに…。 そう言った意味でも市場は最高にワクワクするんです。

 

毎日食材が変わって、今日は何がいいですかーとか、今日はこれがいいぞ!!とコミュニケーションから生まれる料理だったり、予定してなかったお題が急に来たり、キツいけど楽しい! 楽しいけどキツいじゃなくて、キツいけど楽しい!って思う事が大事だったり、自分が楽しんでいると料理も楽しんでくれてる気がして、そんな事を続けていたら、その料理を楽しみに毎週来てくださるお客さんがいたり、Instagramで食べたいけど来週は行けないのが悔しいです!とメッセージくれたり、なんだか楽しんでる人の周りは楽しそうな空間が生まれるんだなと思っております。

今は亡き大好きな親父もそんな人だったので自分が楽しんでると親父も側にいるような気がして頑張れたりもします!」


「市場にもっときて欲しい。ここはみんなが利用できる、いわば地域の台所だ」と語る直哉さん。

 

nanoniの場所を明確に出していないのも、「市場を迷っている時に八百屋さんを見つけたり魚屋さんを見つけたりするじゃないですか?そしたらそこで新しい発見や出会いがあるかも知れない。寄り道も楽しんで欲しい。今は目的地に最短距離で行けてしまうからこそ、偶然の出会いだったり、発見だったりも楽しんでもらえたら」という温かい仕掛けなのです。

オリジナルTシャツ。

SEAFOODMARKET時代のサンドイッチを求めて来店するお客様もいまだ多い。

【裏側】実は…。あまり知られていない「休日の過ごし方」や「意外な素顔」

 

ナオさん:「あまりオンオフのメリハリが無くて、仕込みしたり試作したり、その合間でひたすら食べ歩きして勉強したり、川沿いを散歩しながら野草見つけてみたり。でも最近は旅に出る事も大事にしてまして、台湾、ベトナム、京都、兵庫、滋賀などなど、その街の文化や空気を感じて自分の料理に落とし込んだりしてますね!

 

意外な素顔というと…実は人と話したり集団行動がうまくできなくて、驚かれる事はあります(笑)。

コミュ症ってやつですかね(笑)。」

 

オンとオフの境界線なく食や旅と向き合う情熱と、人見知りでシャイな素顔。

そのギャップも直哉さんの大きな魅力です。

店内に戻ってもインタビューは続く。

【未来】八王子という街で、これから描きたい「夢」を教えてください。

 

ナオさん:「僕達のフィルターを通して、市場に行ってみようと思う人が1人でも増えたらいいなと思います。市場があるってすごく大切な事で、これから増える事って絶対無いですし、作ろうとしても歴史は作れないので。 僕を育ててくれた市場に恩返しという意味でもこの場所に拘っていたい。八王子の人達が『地元にいい市場あるんだよ』と胸張って自慢できるような時を作れたら嬉しいです。」


育ててくれた市場への恩返し。直哉さんが紡ぎ出すワクワクは、八王子の食の歴史と人々の心に、しっかりと根を張っていきます。

編集部Bの放課後トーク ―― 暖簾の向こう側に触れて。

 

歩いて30秒の北野公園を「テラス席」と呼ぶお茶目さと、20歳で感じた「人を最短で幸せにする」という真っ直ぐな想い。

福泉シェフの言葉の端々からは、料理と市場に対する溢れんばかりの情熱が伝わってきました。

あえて場所を隠し、迷うことや「寄り道」の楽しさを提案する優しさ。日常にちょっとしたワクワクと美味しい発見を足したくなったら、ぜひ市場を探検しながら『nanoni』の扉を叩いてみてください。

(左)まいぷれ八王子編集部B

(右)nanoniオーナーシェフ ナオさん

Shop Information

 

店名nanoni
住所

東京都八王子市北野町584-30

八王子総合卸売センター内

連絡先なし
営業時間

8:00~15:00

定休日

水・木・金曜

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※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。

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