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八王子居酒屋ひとり酒

中央線沿線の居酒屋は独特の個性がある 池波和彦のまいぷれ八王子・精選居酒屋【番外編】

文化人!中央線沿線の居酒屋は議論を吐き出す

東京の居酒屋とは。

日本一の居酒屋都市はもちろん東京。
東京の名居酒屋は東側に集中し、特に隅田川沿いにある。
北は千住【大はし、永見、酒屋の酒場】、向島【岩金、丸好酒場、日の丸酒場】、根岸【鍵屋】、浅草【神谷バー、捕鯨船、志婦゛や】、上野【大統領、鳥清、北畔】、湯島【シンスケ、岩手屋、EST】、本所【わかば、峰屋、わくい亭】、神田【新八、みますや、浜貞】、森下【山利喜、鳥長、三徳】、人形町【笹新、京家、いわ瀬、酒喰洲】、日本橋【ふくべ、日本橋ゆかり、千里浜てつ】、門前仲町【魚三酒場、だるま、大坂屋】、銀座【三州屋、銀座鳥繁、秩父錦】、新橋★日本一の巨大飲み屋街【酒亭穂椋、大露路、井筒、新橋やきとん まこちゃん本店】、月島【岸田屋、味泉、やまに】など、東京を代表する居酒屋オールスターだ。

 

そして文化人の中央線沿線。
昭和2年、荻窪に越してきた井伏鱒二は将棋好きの仲間と「阿佐ヶ谷会」を作り、やがて文士らの集う「阿佐ヶ谷会」は阿佐ヶ谷文士村とよばれるようになった。
関東大震災後、文士は郊外に住まいを求め、世田谷は左翼作家、大森は流行作家、中央線沿線は三流作家とも言われた。
他所から阿佐ヶ谷会を来訪する人も増え、八王子は瀧井孝作、武蔵野は亀井勝一郎、杉並は井伏鱒二・青柳瑞穂・外村繁・上林暁・大宰治・河盛好蔵・臼井吉見・新庄嘉章・古谷綱武・巌谷大四・伊藤整、中野は中島健蔵、世田谷は三好達治らの名が残る。
そんな都心から西に伸びる中央線沿線も、商店街と飲み屋横丁とが共存する形で広範囲にわたる盛り場を形成している。

同じ東京の居酒屋でも下町と中央線沿線は雰囲気が違う。

下町の老舗酒場では「おい、ビール!、あと煮込み煮込み!」と頼むが、中央線沿線の居酒屋では、あくまで小声、主人が来たら「ビールね、煮込みね」と品がいい。

大きな声で怒鳴ってしゃべる客はいない。

映画とか文学、そういう文化の話をしながらじっくりと酒を飲む。

そういう雰囲気が中央線沿線、特に西荻窪、荻窪の居酒屋の特徴だ。

西東京は居酒屋不毛?
いや、そんなことはない。
一般的に西東京エリアは居酒屋不毛の地と言われる。
それは西東京エリアの居酒屋があまり特集されないからだ。
確かに中央線沿線は吉祥寺までの飲食店が特に充実しているが、三鷹、武蔵小金井、国立、立川、八王子にも良い居酒屋がある。
その中でも三鷹と八王子は知られざる名店が多い。
中央線沿線をさらに西へ行くと、上野原や大月周辺にも良い居酒屋はあるが甲府まで不毛となる。

上野原(魚道)、(王の入園)、初狩(大勝)は奇跡の名店。

甲府は有名なオリンピック通りの(くさ笛)や、(九曜庵)(すぎや)(鳥玄)(どてやき下條)(辰巳)がいい。
というわけで八王子は都内の魅惑の中央線沿線居酒屋終着駅だ。

 

鉄道の中央本線の終着駅は名古屋。

鉄道の中央本線を飲み歩くと、やはり八王子の次は甲府、その次は名古屋まで八王子規模の居酒屋の町はない。

信州松本は居酒屋宝庫だが、手前の塩尻で分かれ篠ノ井線になる。

そんな信州松本はバーの町。

(サイドカー)(メインバーコート)(ドレス)(バードランド)(J)(アルファ)(オールドパル)などオーセンティックバーがしのぎを削る。

信州蕎麦は(もとき 開智店)(米十)(弁天本店)(野麦)がうまい。

居酒屋は(きく蔵)(満まる)(山女や)(あや菜)(よしかわ)(深酒)(太助)(葉月)等がおすすめ。

中央本線終点の名古屋はその名も高き老舗大衆酒場(大甚本店)と(末廣屋)で決まりだ!!

名古屋駅から歩いて行ける(天ぷらとワイン 小島 本店)や(おばんざい あんこ)も今人気の居酒屋。

また名古屋は今や日本一のバーの町で(エストマーレ)(バーニート名駅店)(クライス)(キュラソー)(バーンズ)(アクアビット)(バイン)など日本を代表するバーがある。

あ~また旅に行きたくなってきた。

よーし、また旅に出るかあ。

↑八王子の飲み屋街。八王子より西でここまで大きな飲み屋街は甲府までない

↑人形町の飲み屋横丁。隅田川沿いの日本一の飲み屋エリアのひとつ

↑中央本線終着駅名古屋の日本を代表する老舗大衆酒場(大甚本店)の店内。見よ!この往年の大衆酒場の雰囲気を!

↑八王子から横浜線で乗り換えなし。日本を代表する野毛の巨大飲み屋街の外れにある、大岡川にせり出す都橋商店街は妖気が漂う

 

◆この記事を書いたひと

酒場ライター:居酒屋伝道師・池波和彦

 

東京生まれ東京育ち。酒場巡りを趣味とし、北は北海道の離島から南は沖縄の離島まで新規7000軒以上の店を巡りブログ「日本の酒場をゆく」を執筆。毎夜全国の居酒屋やバーにて神出鬼没の酒戦の日々を過ごす痛飲派。

ブログ「日本の酒場をゆく」↓

https://ameblo.jp/m458itmasa/

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。

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