八王子居酒屋ひとり酒
地元客が飲んで歌う場末の居酒屋
京王高尾線山田駅から徒歩約22分、北野街道沿いにカラオケスナック風の居酒屋(きみちゃんの店)がある。
カウンター真ん中は年寄り二人が占領し、カウンター端に座った。
「焼酎のオンザロックね」
「はーい」
年配のママが一人で店を切り盛り。
♪上海帰りのリル リル あまい切ない 思い出だけを 胸にたぐって 探して歩く……。
耳をつんざく隣の爺様のカラオケに鼓膜が破れそうだ。
「兄さんもカラオケ歌うべ、ほれ何番だァ」
歯の欠けた口を開け挑戦的に笑う顔は梅沢富美男に似て、ぐーっとこちらににじり寄ってきた。
その中でママが注文をさばきながら、笑顔で飲兵衛たちの相手をしている。
「ママがいなくなったら、オレ来ないよ」と笑うのは爺様の連れの常連客。
店内は決して、ゆったり寛ぐという空間ではないが、そのことさえも居心地のよさに変えてしまう魅力がこの店には詰まっている。
芋焼酎のロックをスイー……。
酒好きも中年を過ぎると、焼酎党が増えてくるのはなぜだろか。
焼酎の飾りのない味や香りは、出世や栄達には無縁でも、どこか一本自分の筋を通してきた市井の男の枯れた風格といったものがある。
男の40代といえばおよそ自分の一生も見えてくる頃だ。
地位を得た男も、また不本意をかみしめる男も、どちらも残りの人生に思いをめぐらせば、虚飾や名声よりも自分なりの本質を大切に生き終えたいと願うのではないだろうか。
その時、手にする酒が焼酎なのだ。
★メニュー★
新タマサラダ500円
揚げシューマイ550円
砂肝にんにく600円
ゴーヤチャンプル600円
生ビール600円
ホッピーセット600円
↑砂肝にんにくは家庭の味
↑この日のお通しは茄子
↑南蛮風の店内 カラオケは1曲100円
↑ママに会いに常連客が集う居酒屋
店名 | きみちゃんの店 |
住所 | 東京都八王子市椚田町342 |
営業時間 | 17:00~23:00 |
定休日 | 木休 |
連絡先 | 042-666-8828 |
関連リンク | なし |

◆この記事を書いたひと
酒場ライター:居酒屋伝道師・池波和彦
東京生まれ東京育ち。酒場巡りを趣味とし、北は北海道の離島から南は沖縄の離島まで新規8000軒以上の店を巡りブログ「日本の酒場をゆく」を執筆。毎夜全国の居酒屋やバーにて神出鬼没の酒戦の日々を過ごす痛飲派。
ブログ「日本の酒場をゆく」↓
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。
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