八王子居酒屋ひとり酒
貝の刺身で幸せを噛みしめる
JR中央線八王子駅から歩くこと約四分、みさき仲通り沿いに貝料理の居酒屋(八王子 貝介)がある。
調理場を囲むカウンターとテーブル席のケレン味のないモダンな居酒屋で、若い料理人が三人でやっているようだ。
カウンターに本日の品書きが置かれている。
赤貝、みる貝、つぶ貝、白バイ貝、青柳、さざえ、平貝、水だこ……等々。
これは良さそうな店だ。
お通しの平貝の炙りは、直径六センチもある立派なもので、しかもかなり厚切りだ。
さっくりと歯応えに海苔の香りが立ち上がる。
平貝独特の軽いエグ味は、老獪な旨さと言おうか。
この日の「貝介刺身盛合せ」には、赤貝、みる貝【水管と炙り】、つぶ貝、とり貝、ほたて昆布〆、水だこ、墨烏賊が登場した。
新鮮な貝にツーンと切れる本山葵と煎り酒が抜群の相性だ。
品書きに「焼きそら豆」がある。
老残のわが身のごとく焼け焦げたそら豆の太った莢を料理人が割り開くと、青い豆が艶をおびて並んでいる。
届いた焼きそら豆の大粒から、若々しい緑が香ってきた。
貝は「貝級【階級】制度」がはっきりしている。
大きく立派な姿形、品よくきれいな味の鮑は、伊勢神宮に奉納する熨斗鮑が祝儀袋の印にもなったほどの雲上の宮人。
値段も最高級で庶民の口にはなかなか入らない。
少し小ぶりの常節は殿様か。
通は鮑より常節と言う人もいるが、やや負け惜しみ感もある。
その点、老獪な平貝は家老というべきで、軽いえぐ味は老人の懐深い実力だ。
大奥筆頭はお局の赤貝。
妖艶な色気で殿君を腰抜けにさせるが、じつは殿は腰元・蛤の成熟した色っぽい腰つきに目をつけている。
新入りお女中・青柳はなにかと頬を染めるのが初々しく、お手付きはいずれ。
道場には師範の荒法師・栄螺兵衛が若侍シッタカを鍛え、直情径行な武骨者は壷焼にするとグラグラと煮えたぎる。
地方に強い勘定奉行・北寄貝は廻船問屋・帆立貝と怪しく、黒頭巾の忍者・鳥貝を密偵に仕立て模索中だ。
以上、貝はうまい。
★メニュー★
値段表示は外税。
ゲソ焼き650円
はまぐり酒蒸し 4個1000円
さざえつぼ焼1200円
貝介刺身盛合せ 1人前1980円
サッポロ黒ラベル「小瓶」450円
角ハイボール500円
↑名物の貝の盛り合わせ
↑焼そら豆は箸休めにいい
↑お通しの平貝炙り
↑現在は現金でも支払いできる
店名 | 八王子 貝介 |
住所 | 東京都八王子市三崎町6-15 清水ビル 1F |
営業時間 | 16:00~23:00 |
定休日 | 無休 |
連絡先 | 042-649-7322 |
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◆この記事を書いたひと
酒場ライター:居酒屋伝道師・池波和彦
東京生まれ東京育ち。酒場巡りを趣味とし、北は北海道の離島から南は沖縄の離島まで新規8000軒以上の店を巡りブログ「日本の酒場をゆく」を執筆。毎夜全国の居酒屋やバーにて神出鬼没の酒戦の日々を過ごす痛飲派。
ブログ「日本の酒場をゆく」↓
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。
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