地元暮らしをちょっぴり楽しくするようなオリジナル情報なら、八王子の地域情報サイト「まいぷれ」!
文字サイズ文字を小さくする文字を大きくする

八王子の地域情報サイト「まいぷれ」八王子市

八王子の「仕事人」図鑑 — 暖簾(のれん)の向こう側

Vol.1:ビストロ ヴァガボンド 皆川 裕輔

更新)

「なんとなく」から始まった、不器用で熱いフレンチの道。

八王子の街に灯る、お店の数だけ「物語」があります。

 

普段私たちがカウンター越しに接しているあの人の、普段は見せないストイックな横顔や、今日に至るまでの葛藤。

新連載『八王子の仕事人図鑑』。

 

記念すべき第1回は、横山町で愛されるビストロ『Vagabond(ヴァガボンド)』のオーナーシェフ、皆川裕輔さんにお話を伺いました。

 

洗練された一皿を生み出すその指先は、一体どんな風景を見てきたのか。

 

まずは、皆川さんの「原点」から紐解いていきましょう。

皆川シェフ

この道を志した、一番最初のきっかけは何ですか?

 

僕は大学に行ってからこの業界に入ったのですが、卒業した時にまだ就職先も決まっていなかったんです。

 

でもなにか仕事をしなければということで、料理がちょっと好きだったという理由だけでなんとなく新宿のフレンチレストランに応募しました。

 

そこのオーナーが寛容な方で、フレンチのフの字も知らない、飲食店での仕事もほぼ未経験の僕を雇ってくれたんです。普通なかなか雇えませんよ、そんな奴(笑)。

 

完全な素人ですから、そこからは苦労もたくさんありましたけど、途中で辞めるのも悔しいし、負けず嫌いというか、妙な意地とプライドだけでやってきたような気がします。

 

何年か経ってスーシェフ(副料理長)になった頃には仕事も楽しくなってきて、フランス料理でやっていこうかなと思い始めたのはその頃かもしれません。

【流儀】仕事をする上で、「これだけは絶対に譲れない」という掟(ルール)

 

飲食店は家ではなかなか作れないものを提供するのが大前提だと思っています。

 

今はインターネットなどでジャンルを問わずいろいろな料理のレシピに出会えるし、専門的な食材も手に入るようになりました。

 

SNSやYouTubeなどを見ていると、プロではない人もみんな料理が上手で本当に驚きます。

 

プロとアマチュアという区別の仕方をするなら、僕らは常にそれを超えるものを創作し続けなくてはいけない。

 

それがプロとしてのルールというか、最低限の存在意義だと思っています。

 

つまり、家庭料理の延長線以上のことをやらなければ、わざわざ店に足を運んでくれないのではないかと。

 

例えば、店でステーキを焼いて提供した時にお客様が首傾げながら、「母ちゃんが焼いた方が美味いな」 なんて言われたらきっと何日か本気で落ち込みますよ。

【裏側】実は…。あまり知られていない「休日の過ごし方」や「意外な素顔」

 

読書、音楽鑑賞、スポーツ観戦、ドライブ、お酒…好きなことはいろいろあるのですが、特にここ数年は落語に傾倒していて、休みの日には寄席などに出かけることも多いです。

 

ありがたいご縁があって、年に2回、僕が大好きな三遊亭萬橘師匠を八王子にお呼びして落語会も開かせてもらっています。

 

これは嬉しいような悲しいような話ですけど、自分の店より落語の方が勢いよく予約が入るんですよね(笑)。

 

どっちが本業なんだ?と思うこともあります。

2026年1回目のイベントはこちら

ユーロード沿いにお店はあります、

【未来】八王子という街で、これから描きたい「夢」を教えてください。

 

僕はもともと八王子に縁があったわけではないですが、自分の店としてこの場所で続けていく以上、自然と街との関係は生まれてくるものだと感じています。

 

八王子には、料理人に限らず、ものづくりや技術を大切にしている職人肌の人たちが多い街だと思っています。

 

そういう人たちがそれぞれの持ち場で本気の仕事を続けていくこと自体が、街を支える力のひとつになるんじゃないかと。

 

自分の夢も、何か大きなことを成し遂げるというより、料理人としての仕事の精度を愚直に上げ続けること。

 

その積み重ねによって、結果的に「八王子にはいい職人がたくさんいる」と思ってもらえるような流れが生まれて、その中のひとりに僕もいられたら嬉しいですね。

編集部Bの放課後トーク ―― 暖簾の向こう側に触れて。

 

「母ちゃんが焼いた方が美味いなんて言われたら、本気で落ち込みますよ」

インタビュー中、皆川シェフが笑いながら放ったこの一言に、プロとしての強烈な自負を感じました。

 

大学卒業後、フレンチの世界へ「なんとなく」飛び込んだ青年を今日まで突き動かしてきたのは、センスや器用さなどではなく、誰にも負けたくないという泥臭いまでの「意地」だったといいます。

 

 

家庭料理の延長線上ではない、プロにしか到達できない一皿。 その精度を愚直に追い求めるシェフの姿勢は、まさに職人の街・八王子にふさわしい「仕事人」そのものでした。

 

 

ちなみに、シェフが心酔する「落語」の世界もまた、長い歴史の中で磨き上げられた芸の精度が問われる職人芸。一見フレンチとは対極にあるようで、実はその根底にある「様式美」や「粋」という部分で、シェフの魂と共鳴しているのかもしれません。

 

 

皆川シェフ、貴重なお話をありがとうございました!

 

さて、そんな「粋」なシェフが認める、次なる八王子の仕事人は一体誰なのか? ビストロの暖簾から繋がる次回のバトンも、どうぞお楽しみに。

Shop Information

 

店名ビストロ ヴァガボンド
住所八王子市横山町11-6 ウエストポイントビル 2階
連絡先042-649-3749
営業時間

17:00~23:00 月、水、木曜

 

11:30~13:45

17:00~23:00 金、土、日曜

定休日火曜
関連リンク

ホームページ

Instagram

 

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。

この記事に関するキーワード

  • Vol.1:ビストロ ヴァガボンド 皆川 裕輔

    「なんとなく」から始まった、不器用で熱いフレンチの道。

    Vol.1:ビストロ ヴァガボンド 皆川 裕輔 「なんとなく」から始まった、不器用で熱いフレンチの道。

PICK UP 八王子のお店 ~グルメ~

  • たいやき亭 ミニ・エンジェル

    たいやき亭 ミニ・エンジェル

    八王子市大和田町5-9-16

    [ たい焼き/ドリンク各種 ]
    ふっくら厚皮! 八王子で愛される、あつフワたい焼き◎

  • 御菓子司 千松園(せんしょうえん)

    御菓子司 千松園(せんしょうえん)

    八王子市大横町1-13

    [ 和菓子 ]
    八王子の歴史にちなんだ銘菓があります。

  • エンジェルケバブ

    エンジェルケバブ

    八王子市大和田町5-9-16

    [ ケバブ ]
    八王子でケバブ! 食べ応えと旨さで胃袋を満たす天使のケバブ◎

  • AVANTI(アヴァンティ)

    AVANTI(アヴァンティ)

    八王子市子安町1-6-8

    [ レストラン・ランチショップ ]
    ガッツリ食べられる肉料理! お手頃価格でランチが食べられます!

  • にく処久遠

    にく処久遠

    八王子市元本郷町2-2-16

    [ 焼肉屋 ]
    地元で愛され続ける名店! 極上の国産和牛と心温まる空間

  • 和食堂 穰(ゆたか)

    和食堂 穰(ゆたか)

    八王子市明神町4-2-2 秀和第2八王子レジデンス107

    [ 和食・居酒屋 ]
    気取らない雰囲気と親しみやすい価格で、天ぷらと旬の和食を。

人気のキーワード