八王子居酒屋ひとり酒
珍しい釣り魚が味わえる魅惑の居酒屋
京王八王子駅西口から徒歩約2分、甲州街道沿いに(魚菜屋ごん太)がある。
夕暮れがはやくなり、首筋にヒューと冷たい北風を感じたら一目散に居酒屋だ。
何はともあれ燗酒をキュー。
ほっと一息ついて眺める品書きは豪華。
秋は収穫のとき。
カウンターのガラスケースの新鮮な魚はラップしたバットごとに整然と分けられ、魚を大切にしているのがよくわかる。
主役は、鮮度抜群の魚介類。
メニューに並ぶ魚は主人が釣り上げてくるものもある。
本日の白身魚は天然真鯛、白鯛、髭剃鯛、いさき、九絵、すじあら、白星笛鯛、真子鰈が揃う。
白星笛鯛をみつけ、やるなと思った。
珍しい白星笛鯛は、真鯛や平目よりも格下に思われているが、新鮮ならば勝るとも劣らぬ味だ。
届いた白星笛鯛は赤い血合いと薄ピンクの身に絹のように白い筋が入る刺身が美しい。
本ワサビが添えられて、よし、と少しつけて口へ。
白星笛鯛の飾らない甘み、品のよい旨みは色っぽい。
この店は新鮮な刺身もすばらしいが、それプラスおすすめが自家製の「みょうが漬け」で、爽やかな酸味は刺身などの口直しにぴったりだ。
八王子で釣り魚の神髄を味わった。
ひとり酒の魅力は群衆の中の孤独を楽しむこと。
ほどほどの喧噪にあって、かえって一人であることを自覚し、その孤独を楽しむ。
これは近代都市に生まれた感覚ではないだろうか。
人ごみに自分を埋没させるのは、顔を知られている田舎ではできないことだ。
まわりの人は誰も自分のことを知らない、何をしようが、どこへ行こうが勝手というのは、やや背徳的な自由の感覚がある。
これは近代の常識だ。
他人うずまく群衆への埋没を楽しむといっても、どこか座りたくなる。
そこで酒が飲めるカフェや酒場が生まれた。
料理屋の座敷で女性に酌をさせて飲む酒とはちがい、一人でふらりと入り、適当に飲んで、勘定して帰る。
それを楽しみにする人種も出てきて、腹を満たす飲食はもちろんだが、店を楽しむということも生まれた。
したがって、それほど腹が空いてなくても居酒屋に入る。
それが習慣になる。
これがひとり酒の魅力だ。
↑白星笛鯛は珍しい。新鮮な歯応えが心地よい
↑酒の肴にも口直しにも重宝なみょうが漬け

↑この日は珍しいナガスクジラ刺身も品書に
↑甲州街道沿いに魚がめっぽうウマイ居酒屋あり
店名 | 魚菜屋ごん太 |
住所 | 東京都八王子市明神町4-2-7 |
営業時間 | 17:00~翌0:00 |
定休日 | 日曜 |
連絡先 | 042-646-0052 |
関連リンク | なし |

◆この記事を書いたひと
酒場ライター:居酒屋伝道師・池波和彦
東京生まれ東京育ち。酒場巡りを趣味とし、北は北海道の離島から南は沖縄の離島まで新規7000軒以上の店を巡りブログ「日本の酒場をゆく」を執筆。毎夜全国の居酒屋やバーにて神出鬼没の酒戦の日々を過ごす痛飲派。
ブログ「日本の酒場をゆく」↓
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。
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