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八王子居酒屋ひとり酒

八王子の姉妹都市に旅に出ようⅡ 池波和彦のまいぷれ八王子・精選居酒屋#番外編②

八王子姉妹都市の旅・苫小牧・完結編

↑苫小牧の飲み屋街

「海の駅ぷらっとみなと市場」で苫小牧はホッキ貝の町と知った。
ではなぜ、良質のホッキ貝がこれほど多く獲れるのか。
苫小牧ではかなり以前から、ホッキの資源管理を徹底してきたそうだ。
北海道の規則では殻長7.5cmから漁獲できるが、苫小牧は9cm以上の貝だけを採取していると市場関係者が話す。
また一隻の年間漁獲量の上限を定め、産卵期の5、6月は禁漁。
その他にもホッキ貝の移植放流や間引きなどの漁場作りに取り組むなど、生産者や漁場関係者が一丸となって、安定して漁獲できるように取り組んでいるそうだ。
このような資源管理は、漁獲量だけではなく味にも影響している。
栄養豊富な海でしっかり成長させることで、肉厚で甘味やうま味が濃い「苫小牧のホッキ貝」になるのだ。
20年日本一という結果には、消費者にはうかがい知れない、漁業関係者のたゆまぬ努力があるのだ。
では今宵は苫小牧のホッキ貝で北海道地酒とまいろう。
出陣前にいったんホテルへ戻り体を休めておくことにした。

 

昼に目星をつけておいた一軒にまず入った。

駅前中央通から入った飲み屋が点在する通りにある居酒屋(焼魚 ますだ)は、創業は昭和39年【1964】。
店名の通り苫小牧の地魚を焼いて食べさせてくれる老舗の居酒屋。
料理は、その日仕入れた魚を丁寧に干した自家製一夜干しと味噌漬焼きが中心で、生魚とは違う凝縮したうま味が味わえる。
「意外と知られていないけど、苫小牧はおいしい魚介が揚がるんです。それをすぐ捌いて仕込めるのは、地元の料理人の特権ですよ」と主人が話す。
品書きから苫小牧でよく揚がるという「オイランガレイ」の一夜干しにした。
しばらくして盛大に湯気を上げオイランガレイが運ばれてきた。
うすい塩味だが味はぐっと濃厚で味わい深い。
素材がいいのもあるだろうけど、干し加減も絶妙で酒がスイスイと進む。
いい仕事している。
焼き魚の他、ホッキ貝やヒラメなど、仕入れで変わる苫小牧産の刺身も揃う。

店を出てふらふら歩きだるまがにっこりとほほ笑む小粋な看板に誘われ(隠れ家酒場 小山内)の暖簾をくぐった。
和食の料理人歴20年以上というスキンヘッドの店主が腕を振るう地元の人気店だ。
苫小牧、北海道の食材を和の仕事で仕上げた料理はもちろん、「中華酢もつ」や「じゃが芋と茄子のグラタン」など、酒飲みの心をグッとつかむ魅力的な酒肴も充実している。
品数が多いので、好きなものを好きなように味わえるのがいい。
品書に「自家製三升漬け【いか三升】」がある。
三升漬けとは青なんばん、麹、醤油をそれぞれ一升ずつの分量で漬け込んだ北海道や東北の郷土料理【保存食】だ。
新鮮なイカ刺身は身がコリコリに張って甘み限りなし。
ちょいとつけた三升漬けのピリ辛がイカを対照的に引き立て、うっかりすると酒量に歯止めが効かなくなる。

ホッキ貝をまだ食べてないと、二条コミュニティ道路沿いにある割烹料理屋(花水樹)に入った。
黒板張りの落ちついた店構えに、小さな暖簾が粋だ。
玄関を開けるとまず目に入ってくるのは、磨き込まれた朱塗りのカウンター。
店内に漂う静謐な空気に、自ずと料理への期待が高まる。
メニューはおまかせコースが基本で、和食を中心とした創作風の会席料理となる。
とはいえアラカルトも用意するのがいい。
席はカウンターの他、ちょっとした団体でも使えるテーブルと椅子の小上がりもある。
料理は名産のホッキ貝はもとより、季節によっては地元で揚がったトラフグや穂別産マツタケなど、希少な食材もお目見えする。
本日のおすすめに苫小牧名産ホッキ貝刺身がある。

届いたホッキ貝は肉厚で甘味やうま味が濃い。
これが日本一のホッキ貝だ。
卓越した技とセンスで生み出す料理は、どれも繊細な味わい。
上質な料理と酒に酔う、ちょっと贅沢な一夜となった。

 

翌日、羽田空港から八王子行きの直通バスに乗った。
いつもこの時刻にあわせた飛行機にしている。
バスの終点は京王八王子駅。
昼飯に(和食堂 穣)に入った。
カウンターに座りゆっくりとビールを飲んだ。
届いた天ぷら定食は軽い油でサックリと揚がり油くさくなくいくつでも食べられる。
ビールを飲み次々に料理を平らげていった。
昨日から今日にかけて歩いた苫小牧の町や人々が背中の後ろに置いてゆかれるようだ。
あの居酒屋、あの飲み屋、誰もが心を開き、飾ることなく、苫小牧の人々は人間味ゆたかにおいらに話しかけてくれた。

 

~~おわり~~

↑苫小牧のディープゾーン「O MACHI GINZA STREET」

↑見よ!これが日本一の苫小牧のホッキ貝「花水樹にて」

↑天ぷら定食がうまい八王子の実力店「和食堂 穣」

店名

和食堂 穣

住所

東京都八王子市明神町4-2-2 秀和第2八王子レジデンス107

営業時間

11:15~15:00・17:00~22:00

定休日

日曜

連絡先

042-649-8626

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◆この記事を書いたひと

酒場ライター:居酒屋伝道師・池波和彦

 

東京生まれ東京育ち。酒場巡りを趣味とし、北は北海道の離島から南は沖縄の離島まで新規7000軒以上の店を巡りブログ「日本の酒場をゆく」を執筆。毎夜全国の居酒屋やバーにて神出鬼没の酒戦の日々を過ごす痛飲派。

ブログ「日本の酒場をゆく」↓

https://ameblo.jp/m458itmasa/

※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。

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